こんにちは!管理栄養士の佐藤樹里(@jurijapan1)です。
ダイエットをしているあなた!カロリーばかり気にしていませんか?
実は、カロリーばかりを気にしていると栄養バランスが崩れて体調不良になってしまう可能性もあります。
特に重要で意識して摂っていただきたい栄養素が「たんぱく質」です。
なんて思った人もいるかもしれません。
ということで今回は、たんぱく質の必要性と効果を管理栄養士の私が徹底解説していきます!
目次
なぜダイエットにたんぱく質が必要なのか
そもそもたんぱく質とはなんでしょう?
ひと言でいうとたんぱく質とはわたしたちの身体の主原料です。
約60%の水分でできている身体の、水分を抜いた半分以上はたんぱく質でできています。
そしてたんぱく質はみなさんのイメージにもある筋肉の材料になるのはもちろんのこと、心臓などの臓器、免疫やホルモンなどの材料にもなります。
さらに女性のみなさまが特に気にしている肌や爪、髪の毛のツヤなどもたんぱく質なしには成り立ちません。
つまりたんぱく質は美をつくるのです。
ですので、美しく、健康的にスリムになるためにダイエットをしているのであればたんぱく質は特に必要になってくるのです。
ダイエット中にたんぱく質を摂る5つの効果
では具体的にダイエット中にたんぱく質を意識して摂ることで、どんな効果があるのでしょう?
ここからは以下の5つのポイントについて説明していきます!
- 筋肉をつくる
- 美容をつくる
- 免疫力をあげて健康をつくる
- 睡眠の質をあげる
- エネルギー消費量が増える
前の章でもお伝えしたとおり、たんぱく質は身体の原材料になるため綺麗で健康的な身体になるためには必要です。
さらにダイエット中にもたんぱく質を多くとることで、エネルギー消費量が増えるという効果などもあります。
ひとつひとつ詳しく解説していきましょう!
たんぱく質の効果①:筋肉をつくる
たんぱく質=筋肉の印象もあるかとは思いますが、ムキムキの筋トレお兄さんを想像している方も多いかとは思います。
しかし、バストアップやヒップアップなどによる美しいプロポーションを保つためにも必要になるのは筋肉ですよね。つまり女性にも筋肉は必須になるのです。その筋肉を作る材料が、たんぱく質です。
ちなみに一般の女性がたんぱく質を沢山食べたからと筋肉ムキムキになることはありません。運動による刺激をしつつ若々しく美しい身体を目指すのであれば筋肉の材料となるたんぱく質は必須といえるでしょう。
たんぱく質の効果②:美容をつくる
肌、髪、爪。より綺麗になるためにこれら外見のため化粧品や美容品にお金をかける方も多くいらっしゃると思います。しかし内側からの土台をつくることが最も重要であることは間違いありません。
肌、髪、爪の土台をつくる上で欠かせないのが材料であるたんぱく質です。
たんぱく質が十分にあることで、美肌をつくるための保湿力なども作り、肌・髪・爪のターンオーバー(古い細胞と新しい細胞の入れ替わり)などを促進します。
たんぱく質の効果③:免疫力をあげて健康をつくる
体調を崩しやすい方は免疫力が低下している可能性もありますが、この免疫力をつくっているのもたんぱく質です。
免疫力とは、外部のウイルスなどから守ってくれるシステムのことです。ウイルスから守ってくれるマクロファージやリンパ球などもたんぱく質が材料で作られます。
つまり、私たちが健康を保つために必要な防御システムを高めるために、たんぱく質を意識してとる食生活にすることがまず大事になります。
日頃の積み重ねにより美容だけでなく、健康的な免疫力の強い身体をつくっていきましょう!
たんぱく質の効果④:睡眠の質をあげる
ダイエット中には睡眠をしっかり摂ることも大事ですよね。睡眠の質を上げるには睡眠のホルモンと呼ばれるメラトニンが欠かせません。
そのメラトニンの材料は、必須アミノ酸の一つであるトリプトファン。
必須アミノ酸はたんぱく質が分解した物質なので、つまりたんぱく質が睡眠の質をあげる上でも必要になります。
たんぱく質の効果⑤:エネルギー消費量が増える
たんぱく質が多い食事を摂るとエネルギー消費量が増えます。
この、ある食事を摂ったときにエネルギー消費量が増えることを食事誘発性熱産生(DIT)といいます。
たんぱく質は食べたエネルギーのうち約30%が食事誘発性熱産生として消費されるのですが、パンやごはんなどの炭水化物だと6%、油などの脂質だと4%です。
つまりたんぱく質を食べたときの食事誘発性熱産生が一番高くなるのです。
また、よく噛むことでも熱産生やエネルギー消費が高まることがわかっているのでたんぱく質をよく噛んで食べることがダイエット中にはより効果的だと言えます。
ダイエットに必要なたんぱく質の摂取量は?
大体の目安としては、自分の体重の数字グラム以上は最低摂ることです。
例えば体重50kgだったら一日に50g以上のタンパク質量を摂ります。
ここで注意してほしいのはたんぱく質量50gというのは食材の重さではありません。それぞれの食材によってたんぱく質量は変わってきます。
たんぱく質を摂るのは大変!?
体重50kgの人は一日にたんぱく質を50g以上は摂ってほしいところ。しかし、その量のたんぱく質を食事から摂るとしたら何を、どのくらい摂る必要があるのでしょうか?
例えば卵だったらタンパク質量が1個6g前後なので一日に9個以上が必要です。ささみでしたら1本たんぱく質量が10g前後なので5本以上、シャケだと1切れにたんぱく質量が20g前後なので3切れ食べる必要性があります。
意識して摂らないとこの量を食事から摂るのが難しいことがおわかりいただけるかと思います。
カロリー制限のダイエットをしているとたんぱく質は不足する傾向に
日本人のダイエット方法というと、とにかくカロリーを重要視してしまう方が非常に多い傾向にありたんぱく質が足りていない方がほとんどです。
とくに女性によくあるサラダランチや、パン+スムージー、パスタランチなどをしていたら炭水化物に偏ります。
つまり、ほとんどの女性がタンパク質が不足しているのではないでしょうか・・・?
たんぱく質が不足すると起こる障害の数々
たんぱく質の効果でもお話させていただきましたが、たんぱく質は身体をつくる全ての材料になるものです。
たんぱく質が不足することで、肌はボロボロ髪のツヤもなくなり風邪もひきやすくなり爪も白く弱くなり貧血傾向に・・・
せっかく綺麗になろうとダイエットしても逆効果になってしまいますよね。
ということで、今一度ご自身の食事を見直し、より美しくより綺麗になるために、たんぱく質を意識して摂っていきましょう!
たんぱく質が多く含まれる5つの食べ物
では、どの食べ物にたんぱく質は多く含まれるのでしょうか。大きく2つに分けると動物性のたんぱく質と植物性のたんぱく質に分かれます。
動物性のたんぱく質の食べ物だと肉・魚・卵・乳製品です。植物性だと大豆製品です。
これら動物性と植物性のたんぱく質をバランスよく摂るのがよいですね。
個人的に5種類のたんぱく質でおすすめなのが、お肉ですと「ささみ」、魚ですと「サバ」、卵は「卵」、乳製品は「カッテージチーズ」、大豆製品は「高野豆腐」です。
それぞれのエネルギー・たんぱく質量・脂質・糖質量を100g当たりで比較してみたのでご覧下さい!
鶏のささみ | サバ | 卵 | カッテージチーズ | 高野豆腐 | |
100g当たり | |||||
エネルギー | 105kcal | 247kcal | 151kcal | 105kcal | 115kcal |
たんぱく質 | 23g | 20.6g | 12.3g | 13.3g | 10.7g |
脂質 | 0.8g | 16.8g | 10.3g | 4.5g | 7.3g |
炭水化物 | 0g | 0.3g | 0.3g | 1.9g | 1.1g |
この中で低脂質で高たんぱく質なのが「鶏のささみ」です。「サバ」は脂が多いのですが、たんぱく質量も高いですね。
どれも食べやすく高たんぱく食品でおすすめなのでぜひ活用してくださいね!
管理栄養士が教える!ダイエットを行う人向けに食べるべき高たんぱく簡単レシピ
と、いうことでたんぱく質の重要性について・たんぱく質の摂取量・たんぱく質の食材を述べてきました。
しかしどのように食べたらよいのでしょう?
わたしおすすめのたんぱく質の食材を使ったダイエットを行う人が摂るべきたんぱく質のダイエットレシピを簡単に3つお伝えしたいと思います!
高タンパク簡単レシピ:①サババーガー
【作り方】
1.サバ缶などのサバをパンにのせ、レタスなどと合わせてパンで挟んで完成
高タンパク簡単レシピ:②カッテージチーズ入りオムレツ
【作り方】
1.熱したフライパンに割ほぐした卵を広げていれ、カッテージチーズを卵の上にのせて包む。
高タンパク簡単レシピ:③高野豆腐でフレンチトースト
【作り方】
- 高野豆腐を水で戻し、割ほぐした卵に浸しておく。
- フライパンで両面焼き目をつけたら完成
まとめ:ダイエットにはたんぱく質が必須!しっかりと摂取しよう!
今までたんぱく質を筋肉ムキムキの人が食べる食べ物だと思っていた方は改めてたんぱく質の重要性に気づいてくださったかと思います。
たんぱく質は身体の主原料であり、筋肉だけでなく免疫を高めたり肌や髪の毛や爪などの美容にも密接に関わる栄養素です。
特にカロリー制限をするダイエット中の人はたんぱく質が不足する傾向にあるので意識して摂ることが大切です。自分の体重×1(g)分以上のたんぱく質量を摂るようにしていきましょう!
以上、「ダイエットにたんぱく質は必要?その理由と効果を管理栄養士が解説」でした!